脇汗・手汗の原発性局所多汗症の保険適用治療について

腋窩とは、わきの下をいいます。つまり腋窩多汗症（えきかたかんしょう）とは、脇の多汗症のことをいいます。わきの下は、もともと汗腺が多く、さらに精神的要因（緊張やストレスなど）や、気温や運動などの要因によっても影響を受けてとても汗をかきやすい部位です。日本人の局所多汗症で悩む方で、腋窩多汗症に悩んでいるはおよそ半数に達します。

原発性腋窩多汗症（重度の脇汗）の治療法

原発性腋窩多汗症については、現在、ボトックス注射や
外用薬（エクロックゲル、ラピフォートワイプ）で保険適用での診療が可能です。

原発性手掌多汗症は、手のひらが異常に多汗症の状態になる疾患です。この症状は、他の身体の部位には影響を及ぼさず、特に手のひらにおいて発生します。
原発性手掌多汗症は、神経系の異常によって引き起こされると考えられています。交感神経系が過剰に刺激され、汗腺の活動が亢進するため、手のひらから異常な量の汗が分泌される状態が続きます。また、ストレスや感情の変動が症状を悪化させることもあります。

手汗でお悩みの方に！
日本初の治療薬がでました

これまでの手汗のご相談は沢山ありましたが、保険適応の薬がありませんでした。
しかし、2023年3月に製造販売承認を取得し6月1日にアポハイドローションという日本初の原発性手掌多汗症治療剤が発売されました。

原発性手掌多汗症と診断された方は保険適用での処方が可能ですので、手汗で悩んでこられた方がいらっしゃいましたら、一度阪急西宮ガーデンズ皮フ科スキンクリニックへご相談ください。12歳以上の方に処方が可能です。

アポハイドローションの使用方法

1日1回、就寝前に適量（目安：1回5プッシュ）を両手のひらに全体に塗布して就寝し、朝に手を洗って洗い落とします。寝ている間に手で目をこすってしまうと眩しさを感じたりするので、朝起きて顔や目のかゆみを感じる方は、通気性のある綿の手袋などをつけて寝るようにしてください。

アポハイドローションの作用機序

多汗症の原因は、エクリン汗腺の機能亢進です。エクリン汗腺は交感神経から放出されるアセチルコリンの刺激で汗を分泌します。アポハイドローションは、アセチルコリンが汗腺にくっつかないようにブロックして刺激を止めることで多汗症の症状を抑えています

脇汗で悩んでいますが保険適用になりますか？

原発性腋窩多汗症（えきかたかんしょう）と診断された場合のみ保険が適応となります。ひどい脇汗で生活に支障がでるほど悩んでおられる場合は可能性が高いので阪急西宮ガーデンズ皮フ科スキンクリニックの医師にご相談ください。

ワキにボトックス注射は痛いですか？

痛みは注射の針の刺激感のみです。冷却しながら汗をかく範囲に数十カ所に分けて少量ずつボトックスを注入して活きます。もし痛みに不安がある方はカウンセリングにてお気軽にご相談ください。

エクロックゲルは手汗に使えないのですか？

エクロックゲルの作用機序で手汗が抑制される可能性はありますが、腋窩以外での使用は保険適応外となります。 手についたまま目をこすったり瞼を触るなどした場合に副作用が起こる恐れがあるので使わないようにしてください。

自費の多汗症治療の方が結果的には安いですか？

保険適用の治療においては、いずれも根本的な治療ではなく対処療法になるので、発汗抑制効果を維持するためには継続するする必要がありますので、長い目でみると自費の施術の方が費用対効果が高い場合があります。
阪急西宮ガーデンズ皮フ科スキンクリニックでは、ミラドライといった多汗症治療もご用意しております。これらは脇の汗腺を破壊して機能を失わせることができますので、半永久的な効果が期待できますのでご相談下さい。